東京都 小平市 花小金井 国分寺市 トリガーポイント 鍼灸治療 筋膜性疼痛症候群(MPS) 痛みやしびれに特化した治療院です
先日TFCC損傷の患者さんが来院されたので、TFCC損傷についてまとめてみました。
TFCCとは三角線維軟骨複合体(triangular fibrocartilage complex ; TFCC)の略称のことで、図のようにTFCCは背側・掌側遠位橈尺靭帯、三角線維軟骨、尺側側副靭帯を一括した総称で、手関節の尺側(小指側)の安定性を高めています。
TFCC損傷の原因として挙げられる1つ目は、転倒した際に手をつくなどの外傷によって起こるものです。手関節の捻挫とも言われ、軽いものであればそのまま放置されることもあるようです。
2つ目は、スポーツなどによる手首の酷使があります。特にラケットスポーツで多くみられ、テニスやゴルフに多いようです。手首を返す動きなどにより繰り返しの負担がかかることでTFCCが損傷していくとされています。また、負荷が繰り返されるため慢性化しやすいようです。これはスポーツに限らず、日常生活や仕事上での動作でも同様とされ、TFCCに負荷がかかり続けることで損傷してしまいます。
TFCC損傷の主な症状は、手首の小指側の疼痛です。尺屈や背屈という動きで痛みが出ます。
軽度の場合には、台に手をつくなどの荷重動作でのみ痛いということもあります。また手のひらを上に向けるように動かす手首の関節の回外という動きや、反対に手のひらを下に向けるように動かす回内という動きでも痛みが出ます。
また、図にあるような手首を外側へ返して、なおかつ、軸圧力をかける様な誘発テストをすると、痛みが生じます。
病院でのTFCC損傷の診断や検査方法は大きく分けて3つあります。
①徒手検査
②レントゲン・MRI検査
③関節造影検査
②のレントゲンではTFCCは軟骨成分なので何も写りません。
しっかり検査する場合は③の関節造影検査を行います。
関節造影検査ではレントゲンと造影剤を組み合わせることで、TFCC損傷を見つけます。正常な場合は手の関節の中に造影剤がたまります。しかし、TFCCの一部分に亀裂が生じると、造影剤が手首の関節から漏れてきます。これによって、TFCC損傷と診断されます。
TFCC損傷に対して当院では、問診や動作検査、触診などを行い治療適応か不適応かの判断をします。また、問診時にMRI検査の有無や、造影剤検査の有無を確認します。
治療部位としては、尺側手根伸筋とその腱、尺側側副靭帯、背側・掌側遠位橈尺靭帯などに対してトリガーポイント鍼治療を行います。
現在TFCC損傷の患者さんの治療は3回目で、手首を動かすとまだ痛みを感じてますが、痛みが半減してきており、このまま治療を続けていけばより改善すると思います。
引き続き患者さんの症状改善に努めていきたいと思います。
※施術効果には個人差があります。
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MPS、トリガーポイント専門治療院
もりかわ鍼灸治療院
東京都小平市天神町4-28-9
℡042-312-3363
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今日は肘の痛みについて考えたいと思います。
①肘の内側の痛み
肘内側の痛みは一般的にゴルフ肘や野球肘といわれ、上腕骨内側上顆炎のことをいいます。
②肘の外側の痛み
肘外側の痛みは一般的にテニス肘といわれ、上腕骨外側上顆炎のことをいいます。
それぞれの痛みについて詳しく考えてみたいと思います。
安静にしているときはほとんど痛みはありませんが、特定の動きをすると、肘の内側に痛みが生じたり、内側上顆部を押すと、痛んだり不快な感覚が生じます。
前腕(肘から先)内側の筋肉の緊張により、上腕骨内側上顆に負担がかかって起こるため、肘から先の動きが大きく影響します。
上腕骨内側上顆部は、指や手首を曲げる筋肉(橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、浅・深指屈筋など)、肘を曲げたり内側に捻る筋肉(円回内筋)の付け根にあたる部分です。手首をひねる動作(ドアノブをひねるような動作)は、手首の関節の動きだと思われがちですが、肘関節と連動した動きです。
指や手首の動きと、肘は連動しているのです。
特に深指屈筋は肘関節の屈曲、前腕回内(ドアノブをひねるような動作)、手関節の掌屈(手首を掌側に曲げる)のほかに指先を曲げる時に使われる筋肉であり、また深指屈筋は屈筋群の中で最も深層に存在し、治療部位としてとても重要な筋肉となります。
テニス愛好家に多く発症しますが、テニスとは必ずしも関係なく、手首や前腕の筋肉を繰り返し使う作業、日常生活動作で発症するケースも多くあります。
原因としては、肘に負担がかかるスポーツや仕事、生活習慣などによる疲労の蓄積が引き金になることが多いようです。また、肘関節外側の伸筋腱(手や指を伸ばす筋肉、腱)付着部の変性(加齢などによる衰え)も一因と考えられています。
症状としては、肘関節の外側から前腕にかけて痛み、手・前腕を内側に捻った状態で物を持ち上げる、タオルを絞る、などの動作で痛みを生じます。多くの場合、安静にしているときの痛みはありませんが、安静時でも鈍痛、肘から前腕の倦怠感を訴える患者さんもいらっしゃいます。
上腕骨外側上顆には図のように指や手首を背屈させる筋肉(橈側手根伸筋、総指伸筋、尺側手根伸筋など)が付着しています。手首を背屈させる動作やタオルを絞る動作は手首の関節の動きだと思われがちですが、ひじ関節と連動した動きをします。
このように上腕骨外側上顆には手首を背屈させる筋肉が多く付着しているため、テニス愛好家や手首や前腕の筋肉を繰り返し使う作業により前腕伸筋群に過度の負荷がかかると上腕骨外側上顆に痛みが出てしまいます。
つまり、上腕骨外側上顆炎の治療部位として上腕骨外側上顆はもちろんのこと、前腕伸筋群の緊張を緩めるために橈側手根伸筋、総指伸筋、尺側手根伸筋なども重要になります。
以上のことから上腕骨内側上顆炎や上腕骨外側上顆炎に対して「前腕の筋肉の緊張」を調べることと、「手首をどのように動かすと肘のどの部分が痛くなるのか?」を調べることによって、どの筋肉を治療すれば良いのかを判断することで、症状を改善さていきます。
台風9号が今日の明け方から関東に上陸しました。
今日の午前中に予約されていた患者さんはキャンセルされたので、台風の勢いも和らぐこともないので本日は休診にしました。
家の前の花壇に植えてあるヒマワリが風で倒されていったので、雨の中ヒマワリに支柱を付けていたら、1分もしない内にびしょ濡れになってしまいました。天然のシャワーみたいで途中からなんだか楽しくなってしまいました。雨に打たれるのもなかなかいいもんですね!
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MPS、トリガーポイント専門治療院
もりかわ鍼灸治療院
東京都小平市天神町4-28-9
℡042-312-3363
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先日腰の痛みを訴えて来院された患者様がいました。
症状は長時間座っている状態から立ち上がる時や、朝起きる時に腰に痛みが生じて真直ぐ立つことができず、腰を曲げた状態でしばらくしていると腰の痛みがなくなり真直ぐ立って歩けるようになる。このような状態が1ヶ月ほど続いており、このままだと歩けなくなってしまうのではないかと思い、当院へ来院されました。
身体の状態を診ると、腰の中心部である多裂筋の緊張が強く、また腰の痛みを回避するために上体が少し右側に傾いていました。
また、本人は気がついていなかった自覚症状のない殿筋部の硬結を圧迫すると「疲れがたまるとまずその辺からだるくなってくる」という事でした。
動作検査では前屈時に痛みを訴え、特に前屈した後に上体を元に戻す際に最も痛みが出ると訴えていました。
以上のことから多裂筋、大臀筋、中殿筋をメインにトリガーポイント鍼治療を行いました。
1回目の治療後2日間は重だるさが残ったが、重だるさがなくなると今まで感じることがないほど腰まわりが軽くなったと仰ってました。
2回目の治療後相変わらず重だるさは2日間残ってしまいましたが、朝起きる際に痛みを感じることなくスムーズに起き上がることができたと仰っていました。
2回のトリガーポイント鍼治療で腰の痛みが10→5まで改善しました。現在も1週間に1回のペースで治療を行っています。
今回の患者様は腰痛が気になり始めてから自己流でヨガをして腰痛を治そうとして、余計に腰の痛みが悪化してしまいました。慢性的な腰痛に加えて腰部に無理な負荷をかけてしまった結果腰痛がなかなか治り辛い状態になってしまったと考えられます。
問診でどのようにして痛みが生じたのかを伺い、動作検査でどの筋肉が痛みの原因になっているのかを分析することで、痛みの原因になっている筋肉を的確に鍼治療を行うことで早期に症状を改善することができます。
※施術効果には個人差があります。
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MPS、トリガーポイント専門治療院
もりかわ鍼灸治療院
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℡042-312-3363
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先週の木曜日から日曜日までお盆休みをとりました。
私の実家の家族と祖父と妻とで茨城県那珂湊へ行ってきました。
茨城県那珂湊は祖母の故郷で小さい頃は毎年のように行っていましたが、ここ最近は行ける機会がなく、久しぶりに行けました。
初日に地元の花火大会があり花火が良く見える丘で花火を見ることができました。
2日目、3日目は茨城県の避暑地に行きのんびり温泉に入ったり美味しい食事を食べました。
都心の夜とは違い町の明かりが少なくペルセウス座流星群もきれいに見えました。
久しぶりの長期の休みがとれて体も心もリフレッシュすることができました。
MPS、トリガーポイント専門治療院
もりかわ鍼灸治療院
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ぎっくり腰とはふとした動作により『ギクッ!』と腰が痛くなる腰痛症です。
実は私もよくぎっくり腰をしてしまうのですが、ぎっくり腰になるパターンは経験上大きく分けて二つあります。
まず一つ目は何の前触れもなくある動きをした瞬間グキッと腰が痛くなり動けなくなるパターンです。二つ目は腰に疲れがたまって徐々に腰が痛くなり、ある時ドーンと腰が痛くなるパターンです。これらのパターンについて後ほど詳しく説明いたします。
まずは腰まわりの筋肉の構造について説明いたします。
皮膚をめくるとこの様な筋肉が出てきます。
表層の大きな筋肉である広背筋や大臀筋、中殿筋などがあります。
この中で大臀筋や中臀筋はお尻まわりの筋肉なのですが意外と腰痛と深く関係していて、腰痛治療の重要な筋肉でもあります。
さらに表層をめくると腸肋筋と最長筋が出てきます。
多くの『ギクッ!』とやってしまったぎっくり腰の原因はこの両筋にあります。
患者さんが訴える痛いところもハッキリしており、先ほど説明したぎっくり腰のパターンの一つ目の急にグキッとくるぎっくり腰の際に痛める部位です。急に出てきた症状のため治りは比較的早いです。
さらに筋肉をめくっていくと最深部には多裂筋が存在します。
「最近腰の調子がおかしいな?」と思っていたら、だんだん腰が痛くなって動けなくなるぎっくり腰の場合はこの多裂筋が原因になります。
つまりぎっくり腰には、
①ギクッとやってしまったぎっくり腰
②徐々に痛くなるぎっくり腰
の2つのパターンが存在します。
②の方が当然奥の筋肉なので治りが悪いです。
マッサージでは届かない筋肉に対して、鍼治療では奥の筋肉まで届くので直接患部の治療が可能のため、徐々に痛くなったぎっくり腰に対してもしっかり効果を出すことができます。
一般的にぎっくり腰になったら安静にしておくことが良く言われます。しかし、ぎっくり腰になって安静にしているだけの保存療法で一時的に症状が改善しても、それは腰部に形成されたトリガーポイントが一時的に休息状態にあるというだけなのです。
なので、筋肉に出来てしまったトリガーポイントはまたちょっとした事で活性化し、ぎっくり腰を再発させます。
完治を目指すのであれば腰まわりの筋肉に出来たトリガーポイントに対して的確な鍼治療を行う必要があります。的確な鍼治療を行うことでぎっくり腰になりにくい体づくりをしていきましょう。
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