東京都 小平市 花小金井 国分寺市 トリガーポイント 鍼灸治療 筋膜性疼痛症候群(MPS) 痛みやしびれに特化した治療院です

 トリガーポイント療法専門 もりかわ鍼灸治療院

【筋膜リリース】正しく理解してますか? - お役立ち情報

最近いろいろなところで耳にする「筋膜リリース」。

皆さんはご存じですか?

ゴリゴリ系のマッサージで腰やおしり回りが凝っているからと言って肘などでゴリゴリ押して「筋膜リリースをしています」って言うのは、実は間違えで、その場では気持ちいと思うのですが、体が抵抗をしてそのあとリバウンドしてしまい、筋肉が固くなってしまってかえって逆効果になってしまうことが多くあります。

また「マッサージやストレッチをすることで筋膜リリースができますよ」というのは完全に正しくはありません。筋膜は筋肉とは異なる性質の組織であり、滑走(滑らかさ)や水分バランスなどを調整する必要があるため、単なるマッサージやストレッチでは筋膜層にアプローチできないことも多くあります。

このように、筋膜リリースについて正しく理解している人は意外といないのではないでしょうか?

そこで今回は筋膜リリースについて、以下の順を追って詳しくお伝えしていきたいと思います。

  • よくある間違った筋膜リリース
  • 正しい筋膜リリースとは?
  • ハイドロリリースと鍼治療でできる筋膜リリース

よくある間違った筋膜リリース

ここ最近筋膜リリースというフレーズはマッサージ界隈やメディアなどでよく耳にするようになりました。また、筋膜リリースという新しい言葉は人の目に入って興味を持たれやすいため、様々なところで使われています。

しかし、ここで注意してほしいことがあります。

「筋膜リリース」について皆さんはどれだけ理解していますか?意外と間違った理解をされていませんか?

筋膜リリースについて、以下に間違った例を紹介しますね。

・強くゴリゴリおしすぎる

凝っているときりなどをマッサージなどでゴリゴリ押してもらうのはその場では痛気持ちいと感じるかもしれません。しかし、強い圧でゴリゴリ押すのは逆効果です。筋肉が防御して緊張し、かえってほぐれにくくなってしまします。

・なんとなくローラーを転がす

なんとなくローラーを転がすだけでは効果が半減してしまいます。目的もなくコロコロするのはNG。どの筋肉・筋膜をほぐすか意識して、ゆっくり丁寧にローラーを動かすことが重要です。また、筋肉の流れに沿った方向で行うのも効果的です

・痛ければ効いていると思いがち

「痛ければ効いている」は誤解です。痛すぎる刺激は筋肉を緊張させて逆効果になります。強い痛みを感じたら無理せず圧を弱めましょう。痛気持ちいいくらいの適度な痛みがあれば十分効果があると思います。

では、正しい筋膜リリースとはどのような方法なのかについて解説していきます。

正しい筋膜リリースとは?

まず、筋膜とは何でしょう?

筋膜とは図のように全身タイツのように体全体を覆っていて、筋肉・骨・内臓・神経・血管などを包み、全身に張り巡らされた薄い膜のことです。詳しく説明すると以下のように挙げられます。

  • 筋肉・骨・内臓・神経・血管などを包む“薄い膜”
  • コラーゲンやエラスチン、水分でできていて、弾力があり柔軟性がある
  • 全身を「ネットワークのように」つないでいる
  • 全身タイツのように体を包み、組織同士の摩擦を減らしながら滑らかに動かす役割

この筋膜はストレスや使いすぎ、運動不足などで癒着・短縮・乾燥(粘性アップ)を起こすと、以下のような不調につながります。

  • コリ・慢性痛
  • 可動域の制限
  • 姿勢のゆがみ
  • トリガーポイントの形成

このような筋膜の不調を改善させる、つまり正しい筋膜リリースについて以下の表にまとめました。

正しいポイント説明
ゆっくり・丁寧に時間をかけて筋膜にじわっと圧をかける
呼吸を止めない自律神経が整い、筋膜が緩みやすくなる
痛みは“イタ気持ちいい”レベルまで強すぎる圧は逆効果
リリースの「つながり」を意識一部位だけでなく、筋膜ライン全体を視野に入れる
動作や姿勢と組み合わせると効果的静的+動的のアプローチが理想的

表を見てわかるように、コリに対してただゴリゴリ筋肉をつぶしていくのではなく、筋膜のつながりなどを意識しながら丁寧にアプローチしていき、筋膜の不調を整えていく必要があります。

ここまでは主にマッサージやホームローラーでできる筋膜リリースについてお伝えしてきました。

ここからはマッサージやホームローラーでは届かない、深層の筋膜リリースについてお伝えします。

ハイドロリリースと鍼治療でできる筋膜リリース

深層の筋膜リリースの効果があるのはハイドロリリースとトリガーポイント鍼治療です。

ハイドロリリースとは医師(整形外科・ペインクリニックなど)によって行われ、生理食塩水(+局所麻酔)を注射して筋膜の癒着や滑走不全を改善する治療法で、常はエコーガイド下で、神経・筋膜間の滑走障害をピンポイントで狙っていきます。

トリガーポイント鍼治療とは筋肉内にできた「トリガーポイント(痛みを引き起こす硬結)」に対して、鍼で直接刺激を加える治療法で、筋膜・筋繊維・深層部のトリガーを狙い、血流改善・筋緊張の解除・関連痛の改善などを目的とします。

ハイドロリリースとトリガーポイント鍼治療の両方に共通していることは以下のような点があります。

 【原因の“深部”にアプローチできる】

  • 皮膚表面では届かない、深層の筋肉・筋膜・神経周囲までアプローチ可能。
  • 表面的なマッサージやストレッチでは改善しにくい症状にも有効。

【痛みの悪循環を断ち切る

  • どちらも血流を改善し、痛み物質(ブラジキニンやヒスタミンなど)を分散させることで慢性痛を軽減。
  • 脳の「痛みの記憶」をリセットするような作用も期待されている。

【可動域の改善が見込める】

  • 固まった筋膜や筋肉の癒着をリリースすることで、関節の動きがスムーズに
  • 結果として、姿勢改善や運動パフォーマンス向上にも

【どちらもピンポイントで効果を出せる】

  • ハイドロはエコーガイドで「癒着しているピンポイント」を狙える。
  • 鍼は触診と筋解剖知識で「トリガーポイントのピンポイント」を刺鍼できる。 → どちらも“原因そのもの”にアプローチできるのが強み。

ハイドロリリースとトリガーポイント鍼治療では深層の筋膜にアプローチすることができるやめ、マッサージやホームローラなどを用いたセルフケアでは対処できない痛みやしびれに対してとても有効的な治療方法になります。

いかがでしたか?

筋膜リリースについて意外と間違った考えがあったと思います。

これを機に筋膜リリースについての知識を深めて、ご自身のセルフケアなどに役立ててみてください。

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